― 春は、香りが主役になる ―

季節が変わると、不思議と選びたくなるお茶も変わります。
メルチェコレクションでは、月に1回「ALTHAUSティーコラム」をお届けしています。
第15弾となる今回は、春にこそ楽しみたい“緑茶と香り”についてご紹介します。
やわらかな日差し。
少し軽くなった空気。
新しい始まりの季節には、重厚な味わいよりも、透明感のある香りがよく似合います。
春は、“香りが主役”になる季節です。
① 同じ茶葉から生まれる、まったく違う味わい
緑茶、紅茶、烏龍茶。
実はすべて、同じ茶樹(カメリア シネンシス)からつくられています。
違いを生むのは、 「製法」です。
緑茶は、摘み取った後、すぐに蒸したり、加熱したりすることで、茶葉の酸化を止めます。
その結果、葉の緑色が保たれ、みずみずしく、爽やかな風味が生まれます。
② 日本と中国で異なる、緑茶の個性

緑茶とひとことで言っても、製法によって香りの印象は大きく変わります。
日本では、茶葉を蒸して仕上げることが一般的。
そのため、青葉のような、清々しい香りが特徴になります。
一方、中国では、釜で炒る製法が多く用いられます。
ほんのりと香ばしさを感じる、やわらかな余韻が生まれます。
どちらが優れている、ということではなく、それぞれに美しい個性があります。
春の気分に合わせて、その日の香りを選ぶ。
そんな楽しみ方も、お茶ならではです。
③ 花の香りという、もうひとつの表情

春に人気が高まるのが、「ジャスミンティー」のような花の香りをまとった緑茶です。
花を重ねて香りを移す、伝統的な香りづけの技法。
それは単に“甘くする”ためではなく、茶葉本来の爽やかさを引き立てるための工夫です。
香りが強すぎず、茶葉と自然に溶け合っていること。
それが、美味しいフレーバーティーの条件でもあります。
④ 春は、軽やかに淹れる
緑茶は、熱湯ではなく、少し温度を下げたお湯で淹れるのがおすすめです。
※熱湯(95°〜100°)で入れてしまうと、苦み渋み成分がたくさん溶け出します。
その結果、甘味よりも苦み渋みの勝った味となってしまう為です。
目安は、70〜80℃ほど。
抽出時間は1〜3分。
やさしく広がる香りと、透明感のある味わいが引き立ちます。
急がず、けれど淹れすぎない。
その繊細さもまた、春のお茶らしさです。
― 季節を映す一杯 ―

お茶は、季節の空気を映す飲みものです。
冬には深みを、春には軽やかさを。
その変化を楽しめることこそ、お茶の豊かさなのかもしれません。
新しいことが始まるこの季節。
香りに少し意識を向けてみると、いつもの一杯が、少し違って感じられるはずです。春は、香りが主役。
そんな一杯を、ALTHAUSティーから、選んでみませんか。